大崩海岸を探索する

宇津ノ谷峠の探索を終えた帰路、大崩海岸によってみた。



この大崩海岸、地名の由来は恐らくそのまんまである。
写真にある洞門は土砂崩落によって放棄され、現在は海上に橋をかけることで崩落を回避している。

また、海上橋から続く崖沿いに走る県道も崩落によって不通となり、2017年に新たなトンネルが完成するまで数年不通となっていた。150号線のバイパスでこの険しいルートは回避できるものの、この山肌のイケそうな所に道を通したような難所はかつて国道150号線として指定されていた。

それ以前には浜辺を通る街道が存在したようだが、現道が100mmの雨で通行止になることを考えると、現在以上の難所であった事は想像に難くない。



洞門の写真を撮った地点から振り返ると、アーチ状の構造物が転がっているのが見える。
これは東海道本線の石部隧道の一部で、台風と海岸侵食によってこのような状態となった。

というわけで、抗口まで行ってみる。抗口までの行き方は割と危険なので念のため伏せておく。



禍々しささえ感じさせる二本のトンネルは形を留めているものの、かつて路盤があった場所は海に飲み込まれ、自然に返りつつある。
石部隧道は東海道本線のトンネルとして明治21年に完成。その後東海道本線が日本坂トンネルを通るルートに変更されると線路跡は車道として転用される。



その後の昭和23年、アイオン台風によりレンガ造りの抗門が崩壊。その後に新幹線が日本坂トンネルを使用するルートに決まると、隣の磯浜隧道と石部隧道とを1本のトンネルとして結合する形に改修され、再び鉄道トンネルとなった。これが現在の東海道本線石部トンネルとなる。



二つのトンネルを結合させたために、崩壊した石部隧道の焼津側と磯浜隧道の静岡側の抗口と、その間にある路盤は役目を終え、自然に飲み込まれるのを待つばかりとなった。
磯浜隧道へ続く路盤は旧石部隧道の抗門と同じく崩落や海岸侵食が進んでいる。磯浜隧道の抗口は埋め戻されて現存しない。

ここにあるトンネルや路盤が役目を終えて50年あまり。そう遠くない未来には、完全に自然に返ることになりそうだ。

ご注意:探索には崩落や滑落などの危険が伴います。この記事を参考にしたことによって生じた事故や損害について、当方は一切責任を負いません。


 
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コーテル・リャン

Author:コーテル・リャン
東に不動車があれば引き取って直してやり
西に峠があれば行ってそこを越え
テントを張れば雷雨に怯え
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誉められもせず 苦にもされず 
そういう人が私です。

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